猫に特有の病気が「歯肉口内炎」です。
猫の口内炎は症状がひどく、内科的治療ではほとんど効果がないのが特徴です。
症状としては「食欲不振」「流涎(よだれが過剰)」「痛みで開口時に鳴く」などがあげられます。
炎症止めなどの対症療法を行っても完治する可能性は低く、臼歯抜歯などを組み合わせた治療を行います。早期の治療が重要なので、漫然とした内科治療(お薬の治療)はせず早めにご相談ください。
①口内炎が軽度の場合
スケーリング(歯石除去)、抗生物質の投与などにより「口腔内衛生環境の改善」で経過をみることがあります。
また同時に炎症を起こした歯肉を、炭酸ガスレーザーメスで蒸散処置を行います。
②口内炎が重度の場合
臼歯をすべて抜歯します。猫の抜歯は簡単ではありません。歯根が残ると口内炎が治りにくいため、歯根を残さない丁寧な抜歯が必要です。歯科レントゲン装置や専用機器を用いて抜歯します。当院では設備を整えており、全臼歯抜歯も可能です。
まずは、歯科レントゲンを撮っていきます。
口にフィルムを入れて撮影します。
撮影したレントゲンはこのような感じです。
レントゲンからは様々な情報が得られます。
レントゲンにて情報収集をしたら、抜歯手術を実施します。
歯根を残さないよう、慎重に抜歯をしていきます。
抜歯が終わったら、縫合して終了です。